公共分野のデジタル化に関する興味深い「非公式」情報や、政府・行政機関からのお知らせなど、今ホットな話題を紹介します。
【政府】
■デジタル・ガバメント実行計画を閣議決定
同計画において、政府情報システムの効率化、高度化等を図るためにデジタルインフラに係る情報システム関係予算を一括要求・一括計上することとし、来年度の予算案では、府省共通34システムの約674億円をIT総合戦略室で一括計上します。また、契約締結前に複数事業者と提案内容について技術的対話を可能とする新たな調達・契約方法を来年度試行します。さらに、政府情報システムの運用等経費、整備経費のうちシステム改修に係る経費を2025(令和7)年度までに来年度比で3割削減を目指すとしています。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/decision.html
■令和2年度予算案を閣議決定
予算案では、IT室で一括計上することとなった情報システム関係予算として、673.9億円が計上された一方で、内閣サイバーセキュリティセンターの予算は前年度比9.6億円減の15.3億円となりました。また、総務省所管予算のうち、サイバーセキュリティの強化およびICTの安心安全確保に168.9億円、デジタル・ガバメントによる行政の高度化・効率化に135.4億円が計上されています。
https://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2020/seifuan2019/index.html
■第6回デジタル・ガバメント閣僚会議を開催
同会議では、マイナンバーカードの普及等の取り組みや、政府情報システムの一元的なプロジェクト管理の強化に向けた取り組み状況について報告が行われるとともに、新たなデジタル・ガバメント実行計画案について討議されました。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/dai6/gijisidai.html
■日本経済再生本部がIT・AIを活用したODR(裁判外紛争処理手続)のアイデアを募集
IT・AIを活用したODRについて、具体的なアイデアを募集し、企画内容や課題認識が具体的な段階に至っている提案に対してヒアリングを依頼することとしています。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/odrkasseika/pdf/bosyuu.pdf
■総務省がプラットフォームサービスに関する研究会の最終報告書案のパブリックコメントを実施
利用者情報の適切な取り扱いの確保のあり方や、インターネット上のフェイクニュースや偽情報への対応等に関する今後の検討の方向性や具体的な方策のあり方を示した報告書案のパブリックコメントを実施します。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban18_01000071.html
■総務省が日EU・ICT政策対話および日EU・ICT戦略ワークショップを開催
今回の政策対話とワークショップでは、デジタル政策、データエコノミー、5G、サイバーセキュリティ、標準化・国際共同研究、規制改革、AI、トラストサービスについて、取り組み状況の共有と連携を行うことが確認されました。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin08_02000112.html
■総務省が今年も「Geospatial Hackers Program」を開催
地理空間情報を地域課題解決や地域経済活性化に活用できる人材の裾野を拡大するために、本年度、全国4箇所においてハッカソンとそれに先だつハンズオン講習会を開催するとともに、東京で各地域におけるハッカソンの優秀者による発表及び表彰を行う報告会を開催します。
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu06_02000001_00001.html
■経済産業省がGovtechスピンオフ企画のイベント「ひとつになるから、データが活きる 〜Data, data and data.」を開催
行政が抱える課題を解決し得る革新的な技術「Govtech」を有する事業者・団体との交流や行政のデジタル化に関する方向性を共に考えるイベントであるGovtechのスピンオフイベントとして、データ共通化の先にある、この国ならではの地域の未来像をどうつくるかを語り合うイベントを開催します。https://govtech3d.peatix.com/
■経済産業省が補助金申請システム(Jグランツ)を開発
補助金の公募から事業完了後の手続までをオンラインで完結可能な汎用的な補助金申請システムを開発し、同省の今年度の補正予算と来年度の当初予算の27の補助金を対象に導入します。今後、他省庁や自治体の補助金も含めて随時拡大される予定です。
https://www.meti.go.jp/press/2019/12/20191224003/20191224003.html
■厚生労働省が改革工程表案を公表
同工程表では、出勤簿・休暇簿等の電子化と出退勤管理の一元化・強化、人事異動業務、国会答弁のデータベース化などへのRPA導入、議事録作成支援システムの導入、保存書類や決裁の完全電子化、チャットシステムの導入などが挙げられています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/jidoubukai_00001.html
■IPAが非金融分野におけるブロックチェーンの活用動向調査を公表
同報告書では、ブロックチェーンの活用が特に効果的である場面、分野等を明らかにすると共に、ブロックチェーン導入時に検討しなければならない技術的な課題や、開発段階から事業化段階の間に存在する障壁を克服して実用化に向かうために政府や企業がとるべき解決策の展望を整理しています。
https://www.ipa.go.jp/ikc/reports/20191223.html
■2020年度政府CIO補佐官の募集を開始
今回の募集人数は28名程度となっており、2020年1月10日(金)までが締め切りとなっています。
https://cio.go.jp/node/2555
■中央大学、LINE、メルカリ、警視庁がサイバーセキュリティ人材育成(大学ジャーナル)
中央大学、LINE株式会社、株式会社メルカリ、警視庁サイバーセキュリティ対策本部は、2019年12月18日、サイバーセキュリティ人材育成に関する教育・研究活動の交流及び連携・協力を推進することを目的に「サイバーセキュリティ人材の育成に関する産官学連携についての協定」を締結しました。
https://univ-journal.jp/29535/
【自治体】
■群馬県がCDOを設置
県政のデジタルトランスフォーメーションの推進について責任者として取組を進めるとともに、知事に助言するCDOに、在日米国商工会議所(ACCJ)の岡田亜衣子氏を任命しました。
https://www.pref.gunma.jp/houdou/a08g_00023.html
■大阪府がスマートシティ戦略部長を公募
大阪府では、大阪スマートシティ戦略の実現に向け、その司令塔となり関連施策・事業を推進する組織として、スマートシティ戦略部を令和2年4月1日に設置します。このスマートシティ戦略部の長の職について、そのポストに最もふさわしく、より優秀な人材を確保することを目的として、大阪府職員基本条例に基づき、公募を実施します。
http://www.pref.osaka.lg.jp/jinji/senkou/01butyoukouboannnai2.html
■さいたま市がRPAおよびAI-OCR活用実証実験の結果を公表(NTT東日本)
4原課10業務を対象に職員の業務時間の削減効果を測定したところ全体で約73%人手での処理時間を削減しました(RPAのみの5業務の削減効果は平均60%、AI-OCRとRPAを併用した5業務の平均削減効果は87.2%)。
https://www.ntt-east.co.jp/saitama/news/detail/pdf/hp20190624.pdf
■神奈川県と横浜銀行が相互の働き方改革に関する連携・協力協定を締結(横浜銀行)
横浜銀行が提供するデジタル技術を活用した公金支払などの業務プロセス改善の取り組みを進めることにより、県職員は伝票作成の手続きや銀行窓口への訪問が不要となるとともに、横浜銀行行員の業務削減にもつなげます。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/8332/ir_material10/131433/00.pdf
■松阪市 申請書作成を補助 「書かない窓口」を答申、来年度県内初 三重(伊勢新聞)
「これからの松阪市行政のあり方庁内検討委員会」で職員が窓口で来庁者から聴き取り、申請書作成を補助する「書かない窓口」を来年度実施するよう求める答申を提出しました。
https://this.kiji.is/579838632439596129?c=62479058578587648
■滋賀県とLINEがICT推進戦略に関する連携協定を締結(PRTIMES)
AIを活用した防災対策、スマート自治体、LINEを活用した相談など、6つの事業を中心に協働を行う連携協定を締結しました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001967.000001594.html
■高山市役所がおくやみ窓口システム、観光宿泊統計調査システムにkintoneを活用(サイボウズ)
サイボウズが提供するクラウドサービス「kintone」等を利用し、高山市自ら、おくやみ窓口システム、観光宿泊統計調査システムを開発し、業務での利用を通じて導入効果の実証を行います。業務システムを職員自ら設計・改修することができるkintoneの利点を活かし、低コストかつスピーディに本実証実験を展開します。
https://topics.cybozu.co.jp/news/2020/01/06-8511.html
【海外】
■英国政府がクラウド活用における技術的ロックインを回避するためのガイドを作成
利用した分だけ支払うことで従来のデータセンターと比べてインフラのコストを削減できるというメリットと、特定のベンダの製品やサービスに依存するリスクとのバランスをどう取るかについてのガイドを作成し、公表しました。
https://www.gov.uk/guidance/managing-technical-lock-in-in-the-cloud
■ソウル市、救急車に人工知能(AI)スピーカーを導入
外国人急病患者の場合、英語・日本語・中国語の通訳もできます。そして任務を終えた帰署中には、救急隊員の心的外傷後ストレス障害(PTSD)を予防するため音楽を提供します。人工知能(AI)スピーカーを装着することで救急隊員が患者により集中できれば、救急医療の質の向上が図れます。
http://japanese.seoul.go.kr/ソウル市、救急車に人工知能(AI)スピーカーを導入/