米国デジタルサービス(USDS)では民間部門の手法をデジタルツールやサービスの調達・マネジメントに
適用する小規模の専門家チームを設置し、各省庁が付加価値を得られるような契約を締結するための
支援を行っています。
専門家チームでは質の高いデジタルサービスを購入するために、次のような方針を提示しています。
1.最良のベンダを呼ぶためにプロジェクトのミッションと課題を強調する。
2.時間ではなく成果物に対して対価を支払う。
3.最新かつ効果的な技術や手法を使えるよう、技術的用件を契約に盛り込まない。
4.デザインとアジャイルでのソフトウェア開発サービスを購入する。
5.適切なソリューションを見つけるためにどのくらいの予算を投入するかを決めておく。
6.小規模で購入し、小規模で構築し、テストし、反復する。
7.民間での効率的な契約手法を活用し、なるべく民間のベンダが販売しているサービスやツールを
活用する。
8.信頼性/アカウンタビリティの向上、文化的障壁の克服といった実績を提示したチームを選ぶ。
コーディングのスキルや過去のサービス提供に関する専門的知見を評価する。
9.ボトルネックができないよう、アクセシビリティ/セキュリティ/ユーザビリティに関するテストを
あらかじめプロセスに組み込むことで、ソリューションが迅速にユーザに渡るようにする。
USDSでは、これらの方針を実行に移すために、調達に関する民間のベストプラクティスやツールを
紹介するTechFAR Hubサイトの開設や、デジタルサービス調達に関するトレーニングプログラムの
実施による調達担当者の能力向上、GSAが実施している契約方法の各省への導入支援と、調達への
新規参入の促進によるベンダ選定の機会の拡大、ステークホルダとの継続的な協議による
調達の文化やプロセスの改善を引き続き進めることとしています。