米国政府デジタルサービスチーム(USDS)は、2016年の活動内容に関する報告を議会に提出しました。
報告によれば、デジタルサービスチームは国民に直接関係する重要な連邦政府のデジタルサービスの
パフォーマンスと費用対効果の向上を測定可能な形で改善するために、以下の取り組みを実施してきたと
述べています。
(1)2013年から2014年にかけて大規模な改修を行ったHealthCare.govの安定性向上と
サービスの改善を実施
(2)国土安全保障省(DHS)の移民システムの改革を支援
(結果として、移民手続きの25%がオンライン上で実施)
(3)申し立ての手続を進める前に必要な書類が追加されていないかを確認するツールを構築することで、
退役軍人省(VA)の障がい申請プロセスを合理化
(2016年9月時点でペーパーレスの申立の87%が本ツールを使用)
(4)Vets.govの構築による退役軍人向け情報提供・サービス提供窓口の統合
(1日あたりヘルスケアの申請が構築前の62件から500件以上に増加)
(5)内国歳入庁(IRS)が提供する納税者向け情報へのアクセスにおけるセキュリティの向上
(2016年9月時点でセキュアなアクセス手段を用いて270万件の記録にアクセス)
(6)国務省(DoS)の領事館統合データベースを改善することで、
ビザ申請に関する手続きの進捗状況を見える化
(7)保健福祉省の内庁であるメディケア・メディケイドセンター(CMS)が行った、
医師への医療費の支払い方法の変更を支援
(8)国土安全保障省(DHS)が行う難民認定において、
認定スタンプを実物のスタンプからデジタルスタンプに置きかけることで効率性を向上
(認定期間を2~8週間短縮)
(9)教育省(DoE)ウェブサイトでのカレッジスコアカードの公開を通じて、
学生がより多くの情報を基に大学を選択できるよう支援
(10)国防総省(DoD)の旅費システムに関する、商用ツールを用いた改革の支援
(11)国防総省(DoD)のウェブサイトの脆弱性の特定
(これまで特定できていなかった138の脆弱性について対応完了)
合わせて、調達プロセスの改善や、政府共通で抱えている技術的課題を解決するための共通のプラットフォーム・サービス・ツールの活用、および200人以上のデジタルサービスに関する専門家の外部からの登用を行うことで、上記の取り組みの推進を支援したと述べています。
米国政府デジタルサービスチームのウェブサイトはこちら
※関連記事として、デジタルサービスチームの指揮監督者の変更について紹介しています。
こちらよりごらんください。