ヨーロッパ

2017.02.09

英国政府が政府変革戦略(2017-2020)を公表

英国政府は、政府変革戦略(Government Transformation Strategy)を公表しました。
 

この戦略は、政府デジタル戦略(2012年発表)に基づく各省庁が取り組みを進めた結果、
多くのサービスで市民のエクスペリエンスは改善された一方で、サービスを提供する際の
運用についてはあまり変化が見られない状況を踏まえて策定されたものです。
 

新たなツールやテクニック、技術、アプローチの出現によって、市民のニーズを理解し、
サービスを迅速かつ安価で提供できるようになり、データとエビデンスに基づいてサービスの改善を
進められるよう状況へと変化したことを受けて、以下の項目を2020年までに着実に進めることを
目標として掲げています。
 

(1)世界最先端(※1)のデジタルサービスの提供を継続するとともに、フロントオフィスから
 バックオフィスまで一貫して政府の業務のやり方を近代的かつ効率的なものへと変革する。
(2)政府職員および指導者の間に正しいスキルと文化を定着させると同時に、
 市民にもたらすアウトカムに注目して試行錯誤しながらサービスを提供できるよう、
 政策形成とサービス提供を密接に結びつける。
(3)政府職員が効果的に業務を行えるよう、より良い執務環境と業務プロセスを提供する。
(4)透明性の確保にとどまらず、政府と民間との境界を越えて変革を行えるよう、
 データを有効活用する。
(5)変革を迅速に進めるために、共有のプラットフォームと再利用可能な業務手法を創出し、
 実際に運用し、繰り返し使う。
上記項目については、2020年までの具体的な活動がGDSの役割も含めて詳細に示されています。
 

なお、本戦略は、今後の目標や行動計画を記載するだけでなく、これまでの政府の取り組みの達成状況が
7つのケーススタディ(社会保障給付、電子納税、裁判運営、パスポート申請、国勢調査、職業訓練、
環境・食料・農村地域省の許認可)を交えて紹介されており、これまでの英国の取り組みを振り返る際にも
有益な資料となっています。
 

英国Gov.UKへのリンク
→戦略の詳細はこちら

(※1)国連の電子政府ランキングで英国が首位になったことが本戦略の冒頭で紹介されており、
 引き続き高水準のサービスを提供することが世界最先端のサービスにつながるとの考えが
 込められています。

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