ヨーロッパ

2015.12.21

EU: 個人情報保護で最終合意

Data protection final agreement

12月15日、欧州の3機関がデータ保護ルール改正し、最新の調和された欧州横断のデータ保護の枠組みを構築することで歴史的な合意に達しました。

http://ec.europa.eu/justice/newsroom/data-protection/news/151221_en.htm

議会市民自由委員会(Parliament's Civil Liberties committee)と議会全権代表委員会(Coreper:閣僚理事会(Council of the European Union)の予備協議を行う会議体)(※1)は、圧倒的多数をもって協定を承認しました。この改正により、市民や企業は以下のような便益を受けられるようになります。(※2)

(市民)

・忘れられる権利(A "right to be forgotten")

・自分のデータへの簡易なアクセス(Easier access to one's data)

・データがいつハッキングされたかを知る権利(The right to know when one's data has been hacked)

・設計段階からの/デフォルトでのデータ保護(Data protection by design and by default)

・より強力なルールの執行(Stronger enforcement of the rules)

(企業)

・単一の法律(One continent, one law)

・ワンストップショップ(One-stop-shop → 一つの国の公的機関にだけ対応すればよい )

・設立地に関わらず、すべての企業に同一のルール(The same rules for all companies – regardless of where they are established)

・技術中立性(Technological neutrality)

協定は、デジタル単一市場(Digital Single Market)戦略の実行に向けた重要なステップである12月17~18日の欧州理事会(European Council:首脳会議)で歓迎をもって受理されました。

欧州委員会(European Commission:EUの行政機関)は、90%以上の欧州人がデータ処理の場所を問わず欧州内同一のデータ保護権を求めているデジタル時代に欧州を適応させるため、「2012年欧州連合データ保護改正案(※3)」を提案しました。

この改正は、デジタル時代における市民の基本権を強化し、デジタル単一市場における企業ルールの簡素化によってビジネスを促進するための不可欠のステップとなっています。

※1:Coreperhttp://eur-lex.europa.eu/summary/glossary/coreper.html

※2:Questions and Answers - Data protection reformhttp://europa.eu/rapid/press-release_MEMO-15-6385_en.htm

※3:Commission proposes a comprehensive reform of data protection rules to increase users' control of their data and to cut costs for businesses

http://europa.eu/rapid/press-release_IP-12-46_en.htm?locale=en

 

 

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