英国政府は、行政が市民に提供するサービスのデジタル化を主要な目標の一つとして取り組んでいる。その過程において問題となったのは、デジタル化を行う省庁間の連携不足、またそれが原因による効率の悪さである。そのため、英国政府は2004年に政府CIO(Government Chief Information Officer)の役職を内閣府(Cabinet Office)に設置し、各省庁のCIOを横断的に統括することによって、サービスのデジタル化を加速してきた。しかしながら、政府CIOの役職は、2013年3月に当時の政府CIOであったアンディー・ネルソン(Andy Nelson)氏がその役職から退任すると同時に廃止されることとなった。本稿においては、英国における政府CIOの歴史を概観、同国政府の今後のCIO・デジタル政策を検討し、雇用・年金省のデジタル政策を事例として取り上げる。
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