5月24日、マイナンバー法案が参議院で可決され、マイナンバー法が成立することとなった。昨年の国会で法案が提出されたものの、政局がらみでたなざらしにされ、衆議院の解散で廃案の憂き目にあった法案である。番号制度に関する議論は、30年前のグリーン・カード制度以降、ずっと燻り続けてきた。15年ほど前に住基ネットが構築され、国民一人ひとりに住民票コードがやっと付番されたものの、様々な制約が課せられたため、社会生活の中でほとんど使われなかった。今回のマイナンバー法は、社会生活の中で使える本来の番号制度を実現するものとなる。
法案の概要、前法案からの修正点などについては他に譲り、ここでは残された大きな問題について取り上げたい。