行政サービスのデジタル化を進める上で、「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」(2020年12月閣議決定)に掲げる「誰ひとり取り残されない社会」であることを確保するためには、デジタル化に伴って発生するデジタル格差に適切に対処することが重要となります。
デジタル格差は、デジタル化に向けた取組を推進しているどの先進国でも起きている課題であり、デンマークなどではデジタル格差対応のための政府横断的な組織が設置されています。我が国でも近い将来、こうした課題が顕在化するのは確実であり、デジタル国家創造宣言・官民データ活用基本計画(IT戦略)でも、デジタル格差を踏まえた、様々な支援策が掲げられています。
こうした課題に的確に対応するためには、かつてのハードウェアやネットワークの制約を主因とするデジタル格差の解消にとどまらず、行政サービスの利用に際し利用者が感じる困難の解消にも対処していくことが求められます。そのためには、そもそもどのような利用者が、どこに課題を感じているかを体系的に整理し、それぞれの課題に即した対応策を提示していく必要がありますが、これまで我が国の行政分野ではこうした課題ベースの分析は行われていません。
本調査研究は、我が国がこれからデジタル化を進めるうえで直面していくデジタル格差の課題を把握・整理し、それぞれの課題に対して講じるべき対策の方向性を導出することを目的として実施したものです。
調査研究 ダイジェスト映像
調査研究の流れと要点を映像でご紹介します。
豊橋市⻑、⻑岡市⻑インタビュー ダイジェスト映像
本調査研究では、愛知県豊橋市および新潟県⻑岡市の市⻑にインタビューを⾏いました。現場の様⼦と、鍵となるメッセージを⽣の映像でお伝えするため、インタビューのダイジェスト映像を公開します。インタビューの記録は、今回公開した参考資料(インタビュー概要)にてご覧いただけます。
豊橋市⻑ 浅井由崇⽒
⻑岡市⻑ 磯⽥達伸⽒
報告書類
今回の調査研究成果を様々な切り口で解説しています(ファイルは下段に掲載しています)。
報告書の本編にあたります。今回の調査研究のプロセスと結論を体系的に整理・導出しています。
行政サービスにおけるデジタル格差に関する調査研究 報告書(要約版)
報告書のエッセンスを抜粋したサマリーです。
行政サービスにおけるデジタル格差に関する調査研究 参考資料− インタビュー概要−
調査研究の過程で実施したインタビューの概要を掲載しています。 (豊橋市長、長岡市長、豊橋市職員、長岡市職員、長岡市地域振興戦略部、名古屋市経済局イノベーション推進部スタートアップ支援室、ウェブアクセシビリティ推進協会(JWAC)、社会福祉法人わたぼうしの会(たんぽぽの家))
デジタル格差についての生活者の本音 行政サービスにおけるデジタル格差に関する調査研究 別冊
インタビューを通じて明らかになった、生活者が感じているデジタル格差に関する本音を紹介しています。
デジタル格差についての解説記事(「行政&情報システム 2021年8月号」掲載)
研究所研究員が今回の調査研究の位置付けや意義、成果等を解説しています。
[実施主体]
一般社団法人 行政情報システム研究所
[協力]
ソシオメディア株式会社
株式会社デジタル・アド・サービス
<お問合せ先>
一般社団法人 行政情報システム研究所 調査普及部
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