1.デジタル社会における“デジタル”の位置付け
昨年10月、以前働いていたノルウェーの大学を訪問する機会があった。コロナによる日本側の入国制限も緩和されたタイミングだったので、約4年ぶりに渡航した。この4年間はほぼずっと日本にいて、コロナのタイミングも重なって自粛が続き、自粛とマスク生活以外の社会の変化や生活の新しい変化を感じることは特になかったが、4年という月日は長いのだとノルウェーに着いてから実感した。
まず、大学の敷地内に数棟あるオフィス棟が全て1フロア増床されていた。元々3階建の建物が、4階建になっていた。学生数が増えたために働く人も増えた。そのための増床だったようだ。学食やカフェでは、テイクアウト用のプラスチック製のお皿やコップが廃止されて、全て食器になっていた。使ったら購入した場所に戻さなければならない。大学内のゴミ箱も分別(生ごみ、紙、プラスチック、缶・ビン・ペットボトル、その他のゴミ)用の大型のゴミ箱に変わっていた。