1．はじめに
2021年12月24日、政府はデジタル庁設置後初となる「デジタル社会の実現に向けた重点計画」（以下、重点計画という）を閣議決定した。本重点計画はデジタル社会形成基本法に規定する重点計画、デジタル手続法に規定する情報システム整備計画、官民データ活用推進基本法に規定する官民データ活用推進基本計画として策定されたものである。これは、デジタル庁設置以前に例年策定されていた、いわゆるIT戦略とデジタル・ガバメント実行計画のそれぞれの位置付けを継承しつつ、デジタル社会形成基本法に則した新重点計画として策定されたものとなっている。
その後2022年6月7日には、施策の進捗や社会の情勢を踏まえ、有識者からなるデジタル社会構想会議における議論やデジタル庁アイデアボックスによる国民からの意見募集も経て、基本的な構造を維持しつつ重点計画のバージョンアップを行った。
