クラウド、AI、ロボット、ドローン、ビッグデータ、デジタルシティ、メタバース、NFT──デジタル・テクノロジーは進化と深化、拡大と浸透を続け、仕事や産業、教育、生活を変貌させる大きな原動力となって、ついには公共までを変え始めている。
こうした技術はどのように生まれてきたのか。それによる変革はどのように起きているのか。次世代テクノロジーは何をもたらすのか。そして、デジタルな公共はどこへ向かうのか。
マイクロソフトでのエバンジェリスト活動を10年以上にわたって務め、先端テクノロジーの変化を見つめ、広く伝え続けてきた西脇資哲業務執行役員が、次世代テクノロジーで生まれ変わっていく公共と、その未来について語る。
1.すべてはクラウドから始まった
- デジタル・テクノロジーは進化を続け、影響力をさらに強めています。社会に変化をもたらす技術の変遷について、どのように捉えていますか。
西脇:テクノロジーにはハードウェアとソフトウェアの両面があります。以前は技術と言えばメインはハードウェアについてで、解像度が上がりましたとか、軽量になりましたとか、計算能力が高まりましたとか、速く通信できるようにとか容量が増えましたとか、そういう話が中心でした。