福井県では杉本達治知事のもと、政策にデザイン思考を取り入れる「政策デザイン」を推進している。デザイナーとの積極的な協働により、すでに実例も誕生、成果も生み出されているという。
そこで、推進の中心人物である杉本知事に、その目的と今後についてメッセージを寄せていただいた。また県庁内で政策デザインを主導する未来戦略課と、政策デザインを実践した代表的な2つの事案に関わる担当課及びデザイナーの方々にも、実際の進め方や直面した課題、効果等についてお話を伺った。
デザイン思考を取り入れユーザー目線の政策づくりを目指す【メッセージ】(杉本達治知事)
福井県では、「県民主役の県政」の実現のため、「徹底現場主義」や「チームふくい」によるオープンな政策づくりを目指した新しい県政運営スタイル、「政策オープンイノベーション」を展開しています。
政策づくりにおいて大切なことは、政策目的を達成するための最適な道筋をユーザー目線で描くことだと考えています。政策は通常、過去の経験や制度の積み上げなど、行政側の視点で立案される傾向がありますが、私は知事就任以来、相手方の目線に立った政策形成へと転換することに注力してきました。