近年、地域活性化対策として地域通貨の導入が各地で進められてきたが、成功事例は少ない。そうした中で、加盟店、ユーザーともに地域シェア約40%を誇る異例の存在なのが、岐阜県飛騨高山の地域通貨「さるぼぼコイン」だ。手がけたのは、飛騨信用組合にUターン就職した古里圭史氏(当時は常勤理事経営企画部長)。成功の背景には、地域振興ありきではない、古里氏らチームの入念かつ現実的な計画がある。一方で、古里氏は開始から4年を迎えた「さるぼぼコイン」の今後についても、冷静に見つめている。古里氏に、「さるぼぼコイン」立ち上げにいたった経緯、現状、そして地域通貨の将来について伺った。