デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の流れの中、業務システム開発を外部に委託するのみでなく、専門職の採用なども視野に一定領域を内製化する。そうした取り組みが、いま官民問わず議論・実践されている。背景には、ローコード開発など内製の敷居を下げ、生産性を上げる環境の普及などがある。今回のコロナ禍の各種支援制度対応のように、急な局面にも柔軟に対応できればとの期待もあるだろう。
他方、こうした内製化は効率や生産性のみで語られるべきなのだろうか? 特に行政の現場でDXを考える際は、より広い視野も必要であろう。そこで、優れたシステム開発者であると同時に経営者であり、かつ行政の現場も知るIPA産業サイバーセキュリティセンターの登氏に、この問いをめぐって話を伺った。