タクシー産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)と一口に言っても、その道のりは平坦ではない。100年以上の歴史を有するタクシー産業は、公共交通として唯一の個別輸送機関であり、誰もが安全安心に利用できなければならないため、様々な規制を受けている。そのため、タクシー会社は変化に対して慎重だった。また乗務員の平均年齢は一般企業の従業員に比べて高く、デジタルに対し抵抗感のある世代も多い。一方で、デジタル革新の波は確実にタクシー産業にも押し寄せていた。現状と“あるべき姿”との乖離をどう埋めていったのか。日本のタクシーDXを牽引し、モビリティ産業の進化を目指すMobility Technologies 取締役 岩田和宏氏に、既存の枠組みを超え、業務改革や新たな価値創造を実現するポイントについてお聞きした。