1.はじめに
諸外国政府では、クラウドサービスの調達をはじめとする調達・契約改革の一環として、包括契約、マーケットプレイス及び技術的対話などの新たな調達・契約の仕組みが導入されている。今後、我が国の行政機関においてクラウド活用の在り方を検討する際には、このような新たな調達・契約の仕組みも視野に入れる必要があると考えられる。
以上のような観点から、前記事で紹介した「行政機関におけるパブリック・クラウドの活用に関する調査研究」(以下、「本調査研究」とする。)では、諸外国政府におけるこれらの仕組みの活用状況に関して、米国、英国、カナダ、豪州及びニュージーランドを対象に調査を行った。その上で、我が国の行政機関において制度を検討する際の参考となるよう、これらの仕組みにいかなるパターンが存在するかについて整理・類型化を行った。本コラムでは、その概要を紹介する。