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2019.02.08

2019年02月号連載企画 海外公共分野ICT化の潮流 No.10 Christian Basonと公共セクターデザイン―デザインアプローチは政府を変えるか?―

東京大学公共政策大学院 松本 淳志
東京大学公共政策大学院 客員教授 奥村 裕一

1.はじめに

Christian Basonは英国のPolicy Labや米国のLABOPM等の先駆け的存在であるデンマーク政府内のイノベーション・ラボ“MindLab”の元所長であり、現在はDanish Design Center CEOを務めている。公共セクターにおけるデザインやイノベーションに関する第一線の研究者でもある。

Basonは政治学で修士号を取った後にコンサルタントとして政策評価や組織管理に携わり、2007年から2014年にかけてMindLabの所長になる機会を掴む。Basonはデザインによる公共イノベーションについての様々な研究や論考を発表し、政策研究や行政研究の議論をリードしている気鋭の論客である。近年、コペンハーゲンビジネススクールのデザインインリーダーシップ博士号も取得した。本稿では、MindLabの歴史的経緯と教訓を取り上げた上で、公共セクターのイノベーションやガバナンスに対するデザインやデザイナーの役割に関するBasonの議論を紹介する。

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