1.同僚との会話から始まった
私は滋賀県庁で行政職員として働いています。元々は民間でIT・広報関係の仕事に携わっていたのですが、2015年4月に入庁、2018年3月まで国際室で多文化共生施策を担当、現在は地方機関で圏域の医療福祉連携を担当しています。
社会人経験を経ての入庁だったこともあり、庁内では様々なカルチャーショックに直面しました。そんな中、同じように入庁してきた同僚たちと会話しているなかで興味深い声が聞こえてきました。
「自分の夢として語った思いと違うところで仕事が進んでいく」「自分が幸せにしたい人のことを考えずに仕事をしている」ことへの葛藤があるというのです。
行政の仕事は「事務分掌」というものにどうしても縛られてしまうところがあります。日々の業務に職場が忙殺されるなか、事務分掌以外のことに触れようとすると「なんでそれをやるの?」と周囲に見られて後ろ髪をひかれてしまいがちです。
「事務分掌を一度取っ払って、個々の思いありきで集まり、徹底した客観的な研究のうえで県のビジョンを作り抜いてみる場が必要じゃないか」。2017年6月、そういった話題を個人の Facebookで投稿したところ、これが若手職員の間で盛り上がり、若手どうしの政策研究をやってみようという話になりました。