当研究所主催の「行政職員向け サービスデザインワークショップ」が9月29日に開催されました。
プレミアムフライデーにあたるこの日、「サービスデザイン思考」を体感しに中央省庁、地方自治体からたくさんの行政官の方が集まってくださいました。
今回のワークショップは当研究所の調査研究事業の一環として、行政機関におけるサービスデザイン思考の可能性を実証するために企画されました。ワークショップは恵比寿駅から程近いイベントスペースを会場とし、普段とは違う環境の中でワークショップ体験をしていただくことをコンセプトにしました。大通りから少し入ったところにある会場は吹き抜けのオープンスペースとなっており、クリエイティブな思考を発揮するにはぴったりの空間です。
ワークショップ概要
【期間】2017年9月29日(金) 【場所】コミュニケーションスペース「amu」 【参加者数】計17名 【構成】 セッション1:サービスデザイン思考レクチャー セッション2:ワークショップ 【講師】 東京大学公共政策大学院 客員教授 奥村裕一 サービスデザインネットワーク 日本支部代表 長谷川敦士 株式会社コンセント サービスデザイナー/アートディレクター 小山田那由他 |
写真 ワークショップの様子
受付後、ワークショップを行うグループごとに着席していただき、これから一緒にワークを行うチームの皆さんと自己紹介をしながら親交を深めていただく仕組みです。各チームのテーブルでは緊張しながらも「はじめまして。」とメンバー各自が自己紹介し合う声が聞こえてきました。
セッション1:サービスデザイン思考レクチャー
奥村裕一先生から「デザイン思考による政策形成の新しいアプローチ」をテーマに行政機関でデザイン思考をどう活用するのか、英国政府の事例を交えたお話を伺いました。次に長谷川敦士様より「サービスデザイン概論」と題し、サービスデザインに関する基礎知識、世界の状況等をレクチャーいただきました。
セッション2:ワークショップ
17名の参加者の皆様を4グループに分け、サービスデザインワークショップを進めました。「サービスデザインに必要な『利用者中心の視点』に立つアプローチを体験する」ことをテーマとした2時間のワークを終えた参加者からは、「人と意見を交わすことで新しい視点が生まれる瞬間を感じた」「利用者視点を感じることができた」、など様々な感想が寄せられました。
サービスデザイン思考とは何か、利用者視点とは何か、それらを楽しく体感してもらう機会を作りたいというのが今回の私たちの一番の願いでした。初めて出会うチームメンバーとディスカッションを楽しんでくれるだろうか、と企画段階で心配しておりましたが、杞憂に終わりました。あるチームはまるで家族のように、別のチームは大学のゼミのように、活発で和やかなディスカッションが行われていました。
企画者側も想像がつかなかったようなクリエイティブなアイデアが創出されており、それらを参加者で共有できたことは収穫だったと思っております。また、参加者から「同僚に今回のワークショップの話を共有したい」との感想も寄せられました。
この体験を参加者各自に持ち帰っていただき、ご自身の周りに波及させていただくことを願っております。