1.パーソナルデータをめぐる議論
パーソナルデータの活用に向けた環境整備が進んでいる。2015年の個人情報保護法改正を受け、2017年の施行に向けて、施行令の改正や施行規則の制定作業などが行われている。筆者自身も、総務省の「行政機関等が保有するパーソナルデータ等に関する研究会」の構成員として、行政機関個人情報保護法の改正の議論に参画した。また、その動きとは別に、政府は2017年度にも「情報銀行」創設に向けた指針を示す予定である。パーソナルデータ活用に向けた環境整備は、今後数ヶ月間の官民の議論が一定の方向性を決めるという、重要な時期を迎えているといえよう。