1.はじめに
①「JIS Q 38500;2015 ITガバナンス」の成立まで
筆者もISO/IEC 38500:2008 ITガバナンスのJIS化委員会のメンバーであった。ISO/IEC 38500をほぼそのまま翻訳する形で、JIS原案が完成したのが2013年の12月のことであった。それから各種の手続きを経て、2015年7月21日に官報公示され、正式にITガバナンスの日本の規格が成立した。
本稿は、JIS Q 38500:2015をそのまま紹介するのではなく、規格の内容に沿って行政分野であれば、どのように解釈することができるかを提案するものである。あくまでも筆者独自の考えに基づくものであることに注意されたい。